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INTERVIEW

山崎育三郎さん「皆が無理だと言うところにしか大きな変化はない」<前編>

デビューしてから3度目の「年男」だった昨年、自身の「第一章」を締めくくったという山崎育三郎さんにとって、2023年は、「再スタート」の年なのだそうです。主演ドラマ「リエゾン-こどものこころ診療所-」(全国テレビ朝日系、毎週金曜)や主演ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』など、今年も大活躍が期待される中、山崎さんにこれまでのこと、これからのことをたっぷり語っていただきました。

――昨年も、舞台やテレビで大活躍でした。山崎さんにとって、昨年はどんな年でしたか?

いろいろな経験をさせていただきましたが、全国17都市を回る僕にとって過去最大規模のコンサートをやらせていただいたのが特に思い出深いです。ぼくは昨年は36歳で寅年の年男。振り返ってみると、寅年はいつも自分の分岐点なんです。デビューしたのが12歳で、24歳のときはミュージカル『モーツァルト!』で初めて帝劇の主役をやらせてもらいました。そして36歳の昨年は、全国ツアーとミュージカル『エリザベート』のトート役、そして主演ドラマが決まりました。ジャンルは違っても、自分にとってはどれも大きなステージ。テレビの世界に飛び込んで7年、年男の昨年は、この7年の集大成というか、自分の第一章が終わるような感覚がありました。

――第一章が終わるというのはどういうことでしょうか?

もともとひとりのミュージカル俳優として、ミュージカル界をもっと盛り上げたいという思いを強く持っていました。でも、当時はミュージカル俳優がテレビに出るという流れがなく、せっかく歌番組に出させていただいても、一人でミュージカルの曲を歌うくらい。いつかミュージカルのカンパニーで出たい、他の素敵なミュージカル俳優たちとも共演したいと願い続けてきました。それが今では、当たり前のように歌番組にミュージカルコーナーがあり、多くの俳優が出演するようになっています。その過程に携われたのは嬉しいですし、テレビに出るという大きな決断をして、チャレンジを続ける中で、いつか出られたらいいなと目標にしていた朝ドラや大河ドラマに出演することもできました。紅白歌合戦にも出させてもらい、武道館でコンサートもやらせてもらい、主演ドラマもやらせてもらい、いろんな素晴らしい経験をさせてもらった7年でした。 そういう意味で、自分の中で1周した感じがあって。休みなくこの7年間を走ってきたので、1回立ち止まって、2023年から再スタート、ここからまた次の自分の人生が始まる感じがしています。

――その「再スタート」を飾るのが、1月20日(金)放送開始のドラマ「リエゾン-こどものこころ診療所-」です。主演の児童精神科医、佐山を演じますが、どんなドラマでしょうか。

佐山は山奥のクリニックでさまざまな子どもを診療しています。このドラマの中では、発達障害を「凸凹(でこぼこ)」と呼んでいるんですけれども、佐山自身も凸凹を抱えていて、だからこそ同じ目線で子ども達と向き合える、心温かく優しい人に寄り添える先生です。 最近、日本でも発達障害という言葉をよく耳にするようになったと思いますが、クリニックにはいろいろな症状の子ども達が来て、さまざまなことが起きます。佐山は、子どもが抱えるものを親がどう受けとめたら少しでも生きやすく前向きになれるか、ヒントを与えるような形で寄り添っていくんです。見終わった後に、温かい気持ちになれるドラマです。

――撮影現場はどんな様子ですか?

たくさん子ども達がいるので、毎日にぎやかですよ! 僕も昔は子役でしたけど、今の子役ちゃんたちは本当に素晴らしいです。才能に満ちあふれていて、カメラが回る前と回った後で変わらない。本当に、ただそこにいてくれる。芝居への向き合い方も含めて、子ども達に心を動かされる日々です。 子ども達のおかげもあって、撮影現場はすごく和気あいあいとしています。研修医の遠野志保役の松本穂香ちゃんとご一緒するのは2作目ですが、お芝居に対しての挑み方、役の捉え方、感性がずば抜けていて、遠野志保としてそこにしっかり存在してくれます。ものすごい安心感がありますし、信頼感もあります。 今回のドラマは、凸凹を抱えているという部分で、当事者の方が撮影現場にいてくださって、カメラを通した自分たちの動きを見ながら、ちょっとした言い方やしぐさ、動作についてアドバイスしてくださるんです。皆で話し合いをして、台本が現場で変わることもありますし、ここまで現場で話し合って作っていくのは、ドラマの現場ではあまりないことです。皆が一つになっているチームです。

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取材・文/道丸摩耶(産経新聞社)
インタビュー撮影/黒澤義教


山崎育三郎(Yamazaki Ikusaburo)

1986年生まれ、東京都出身。2007年にミュージカル『レ・ミゼラブル』のマリウス役に抜擢。以降、ミュージカル俳優として活動。主なミュージカル作品は、『モーツァルト!』『エリザベート』『プリシラ』。2015年に出演したTBS系ドラマ「下町ロケット」で一躍注目を浴びる。NHK・ドラマ10「昭和元禄落語心中」に出演。NHK朝の連続テレビ小説「エール」では、主人公・古山裕一の幼なじみ、佐藤久志を演じ、さらなる注目を集める。2017年からラジオ番組「山崎育三郎の I AM 1936(ニッポン放送 毎週土曜 21:30~22:00)」のパーソナリティを務め、この番組から生まれたライブイベント「THIS IS IKU」第5弾が東京ガーデンシアターにて3月21日に開催される。

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▶Information

金曜ナイトドラマ『リエゾン-こどものこころ診療所-』

1月20日(金)スタート
全国テレビ朝日系・毎週金曜よる11:15~0:15(※一部地域で放送時間が異なります)

原 作:ヨンチャン(原作・漫画)
竹村 優作(原作)
『リエゾンーこどものこころ診療所-』(講談社「モーニング」連載)

脚 本:吉田 紀子 ほか
音 楽:得田 真裕
主題歌:コブクロ『エンベロープ』
挿入歌:MOMO SANA MINA from TWICE『Bouquet』
演 出:Yuki Saito、小松 隆志、竹園 元(テレビ朝日)

出演:山崎育三郎、松本穂香、栗山千明 ほか

番組公式サイトはこちら

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