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INTERVIEW

ソフィ・ジウォン・キムさん▷EMK新作オリジナルミュージカル『ベルサイユのばら』▷未来に届ける力強いメッセージ

1972年の連載開始以来、国境も年齢も性別も超えて愛されてきた、池田理代子先生による不朽の名作まんが「ベルサイユのばら」。原作はもちろんのこと、宝塚歌劇団による舞台、TVアニメと様々な形で私たちを魅了してきました。そして宝塚歌劇版の初演から50周年を迎える今年7月、ついに海を渡って韓国で新作ミュージカル『ベルサイユのばら』が上演されます。製作を手掛けるのは、これまで『マタ・ハリ』や『笑う男』、『エクスカリバー』『ベートーヴェン』などを生み出してきたEMKミュージカルカンパニー。韓国ミュージカルやエンタメ、そして『ベルサイユのばら』に熱い視線を注いできたファンにとっては、見逃せないビッグニュースです!

(C)Ikeda Riyoko Production

宝塚歌劇団での10年ぶりの再演、また「誕生50周年記念 ベルサイユのばら」神戸展の開催決定など、「ベルばら」がますます盛り上がりをみせる今年。EMKミュージカルカンパニーのプロデューサー、キム・ジウォン(Sophy Jiwon Kim)さんに、韓国版『ベルサイユのばら』、そしてEMKが見据える未来について伺いました。

韓国でも、「ベルサイユのばら」は「誰もが知っている作品」だそう。「今の韓国の40~50代は、幼い頃、家でTVアニメの『ベルばら』に夢中になった記憶があります。それ以外にもコスメなどのグッズにベルばらのイラストが載っていたりと、とても親しみのある作品です」とジウォンさん。

今回の舞台化にあたり改めて原作を読み返し、「これまでは『綺麗な作品』というイメージだったけれど、そのキャラクター造形やメッセージ性の深さに感動しました。オスカルが半世紀以上愛されてきた理由がとてもよく分かった」といいます。

今作ではオスカルとアンドレが物語の軸に。ふたりが兄弟のように育ち、やがて愛し合い、革命に散っていくまでをたどります。音楽を担当するのは、『フランケンシュタイン』などを手掛ける音楽監督(作曲家)、イ・ソンジュン(Brandon Lee)さん。

「♪お前は私に与えてばかり」|𝑂𝑠𝑐𝑎𝑟 𝐹𝑟𝑎𝑛ç𝑜𝑖𝑠 𝑑𝑒 𝐽𝑎𝑟𝑗𝑎𝑦𝑒𝑠 オク・ジュヒョン

「クラシックやポップスといったジャンルの垣根を超えた素晴らしい音楽!」とジウォンさんも絶賛します。YouTubeでも一部楽曲が公開されていますが、華やかでドラマティックなメロディに圧倒されます。
昨年12月にコンサート形式で披露されましたが、そこでも音楽のクオリティの高さが大きな反響をよびました。また、150億ウォン(17億円)以上の製作費をかけた豪華な舞台装置にも注目です。「ベルサイユ宮殿や、バラをふんだんに使った装置など、期待していてください!」

オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ/オク・ジュヒョン
写真提供:EMK Musical Company
(C)Ikeda Riyoko Production

気になるオスカル役ですが、『エリザベート』や『マタ・ハリ』などに主演し、日本でも人気の高いオク・ジュヒョンさんら3人が務めます。ジュヒョンさんの身長は172センチ!「ジュヒョンさんはもちろん、みなさん、男性と並んでいても本当に隊長に見える身長とカリスマ性を持っています。軍服がとにかく似合う!また、ブランドンさんの難しい楽曲を歌いこなせる歌唱力も大事です」とキャスティングの決め手を明かします。

アンドレ・グランディエ/イ・へジュン
写真提供:EMK Musical Company
(C)Ikeda Riyoko Production

日本のファンにとって、アンドレはこれまで宝塚歌劇で女性が演じてきた印象が強いですが、もちろん今回は実際の男性が演じます。アンドレ役は、『エリザベート』でトート役を演じたイ・ヘジュンさんらトリプルキャストで、みなさん歌唱力の高さを誇る俳優ばかりです。「アンドレの曲は、さらに難しいんです。これを歌えて、なおかつオスカルの傍に立っていても素敵でさまになる高身長が求められました。実際の男性が演じる、『韓国ならではのアンドレ』を真剣に考えました」とジウォンさん。

韓国のファンの期待も上演に向けてますます高まっているという本作。「これから、どんどん生きづらい時代になっていく。前のほうがよかった、と思ってしまうような苦しい未来が待っているかもしれない。そんな中で、人間として自分が信じる道をいくという素晴らしいメッセージは、きっと力強くみなさんの心に届くはず。日本の作品ファンにもご覧頂きたいし、将来的には海外でも上演したい」と夢は広がります。

「韓国発」を世界に

一方、EMKは7月3日から東京・渋谷の東急シアター・オーブで上演されているブロードウェー・ミュージカル『天使にラブ・ソングを…(シスター・アクト)』の製作も行っています。米大スターのウーピー・ゴールドバーグ主演の同名映画でも知られる人気作ですが、従来の米ツアー公演の来日ではなく、EMKがブロードウェイで出演者オーディションを行い、装置も豪華にしたEMK版です。韓国での英語上演を経て、日本で初披露となります。
『マリー・アントワネット』を手掛けたロバート・ヨハンソンに演出を依頼し、装置をグレードアップ。「スピード感のある感動的な舞台になった」と自信を見せます。

さらに6月28日からは、日本から輸入したミュージカル『四月は君の嘘』を韓国で上演。良質なミュージカルのため、世界にアンテナを張り、ボーダーレスに活動を続けています。
「日本の作品は、アニメを含め常に注目しています。EMKは2009年設立ですが、ディズニーや東宝のような歴史あるカンパニーに続き、海外でも活動するのが夢」。

『ベートーヴェン』『エクスカリバー』など、日本に輸入されヒットしたミュージカルも多いEMKのオリジナルミュージカル作品。7月16日に世界初演の幕を開ける『ベルサイユのばら』含め、今後の舞台からも目が離せません。

 

取材・文/飯塚友子(産経新聞社)
写真提供/EMK Musicai Company


𝐌𝐔𝐒𝐈𝐂𝐀𝐋 𝐋𝐈𝐕𝐄 𝐒𝐓𝐀𝐆𝐄 𝐢𝐧 𝐋𝐀 𝐑𝐎𝐒𝐄 𝐃𝐄 𝐕𝐄𝐑𝐒𝐀𝐈𝐋𝐋𝐄𝐒

▪オスカル/オク・ジュヒョン「♪私はオスカル」
“白馬の王子様は私には要らない。人生の波は私が作る”


▪アンドレ/コ・ウンソン「♪このまま朝まで」
“あの星たちの中に俺たちに似た星もあるだろうか、そばにいても近付けない星”


▪アンドレ/キム・ソンシク「♪毒入りワイン」  
“いっそ俺の愛に代償があればいいのに、これ以上俺に希望を許すな”


▪オスカル/チョン・ユジ「♪ベルサイユのばら」
“人生が棘だらけと言うなら、いっそ死んだバラの墓をその棘で覆ってしまおう”


Stage Information

韓国ミュージカル『ベルサイユのばら』
LA ROSE DE VERSAILLES

原作:池田理代子
劇作・作詞・演出:ワン・ヨンボム
作曲:Brandon Lee
音楽監督:イ・ソンジュン
総括プロデューサー:オム・ホンヒョン
プロデューサー:キム・ジウォン
製作:EMKミュージカルカンパニー

出演:オスカル/オク・ジュヒョン、キム・ジウ、チョン・ユジ
アンドレ/イ・へジュン、キム・ソンシク、コ・ウンソン

公演期間:2024年7月16日(火)~10月13日(日)

会場:忠武アートセンター 大劇場
※会場紹介サイト「韓国コネスト」https://www.konest.com/contents/spot_mise_detail.html?id=10605

Story

代々王室近衛隊を指揮してきた由緒正しいジャルジェ家の末娘として生まれたオスカル。
彼女はジャルジェ家の名誉を守ろうとする父の意志により息子として育てられ、祖国と王家に忠誠を尽くす近衛隊長となる。
召使いのアンドレはオスカルに身分違いの恋をしているが、その気持ちを隠したままいつも側で彼女を守っている。

フランスはパリのベルサイユ宮では連日明かりが灯され、音楽が鳴り、華麗な饗宴が繰り広げられている。
貴族たちが女王の寵愛を得るためご機嫌取りに奔走する一方、町の民衆は相次ぐ凶作と増税にあえぎ、絶望の中で生きている。

ある日、貴族の館ばかりを狙って盗みに入る黒い騎士が現れる。オスカルはアンドレを変装させ本物の黒い騎士をおびきだそうとするが、この計画がきっかけとなり少しずつ貴族社会の不都合な真実と向き合うようになる。

1789年バスティーユ、砲撃の音が鳴り響く中、オスカルは真の軍人としての使命を果たすために国民の側に立つが……。

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