『海宝直人のSmile Session 出会いはタカラなり』Vol.4楽曲紹介

マチ★ソワ主催のスペシャル配信イベント、『海宝直人のSmile Session出会いはタカラなり』Suppoted by fracora。5月5日より配信をスタートしたVol.4は愛希れいかさんをゲストにお迎えしています（5月11日23:59まで視聴可能、配信時間約110分）。
　様々な話題を深く掘り下げたトークと歌、さらには愛希さんを良く知っているというニュースキャスター「ちゃぴ」さん、コメンテーター「うみたから」氏が登場する「NEWS Smile」のコーナーと充実した内容。果たして「ちゃぴ」さん、「うみたから」氏は何者なのか？　「うみたから」氏の予想外のキャラクターにも注目が集まり、リピートでご覧になっている視聴者も多数いらっしゃるご様子です。
　配信をますますお楽しみいただけるよう、圧倒的な表現力を誇る海宝さんの歌唱楽曲をご紹介・解説いたします！

「桜」（作曲・作詞：清水翔太さん）
　ミュージカル界屈指の歌唱力の持ち主である海宝さん。ミュージカル曲のみならずポップス歌唱の表現も群を抜いているというのは、5月4日放送の『ものまねグランプリ』ガチの歌ものまね１決定戦に山寺宏一さんの助っ人として登場し、クリスタルキングの『大都会』で見事なハイトーンボイスを聞かせて優勝を勝ち取ったことでも実証されました。
　パワフルな『大都会』から一転して、切なくエモーショナルに歌い上げるのは清水翔太さんの代表曲『桜』。ピアノ一本をバックに「今はもう会えない君との思い出」を歌うバラードです。
　海宝さんは今回のSmile Session Vol.4で歌う曲を探す中でこの『桜』に出会い、ぜひ視聴者の皆様にお届けしたいと思ったそうです。今は、桜前線が日本東部の釧路まで達しようとしている頃。繊細で美しいメロディーをたどって春の桜が散っていく情景を描き出します。去り行く桜を惜しむ日本の人々の感情とリンクして、やさしく透明感のある歌声に心揺さぶられる歌唱となりました。

「Who Could Ever Have Dreamed Up You」（ミュージカル『ファントム』より）
海宝さんが愛希さんに贈る一曲はミュージカル『ファントム』からのナンバー。実はお二人は共に『ファントム』に出演したという共通点があるのです（愛希さんはクリスティーヌ役で2019年公演、海宝さんはシャンドン伯爵役で2010年公演に出演）。森亮平さんによるピアノの前奏を聞いて、愛希さんも大喜び！　なお、ピアノ演奏の森亮平さんは2019年『ファントム』の音楽監督を務めていらっしゃいます。公演ではオーケストラ指揮をされていたので、森さんのピアノ演奏で『ファントム』のナンバーが聴けるのは貴重な機会です。
ミュージカル『ファントム』は作曲作詞モーリー・イェストン、脚本アーサー・コピットで、「オペラ座の怪人」と呼ばれた青年エリックの人間像に焦点を当てた作品です。海宝さんが歌ったのはシャンドン伯爵のナンバー「Who Could Ever Have Dreamed Up You」。クリスティーヌへの恋心に浮き立つ気持ちを軽やかに歌います。「ザ・ミュージカル・ナンバー」ともいえる楽曲を色合い豊かに表現される海宝さん。歌声を耳にするだけで自然と笑顔がこぼれてきます。「ミュージカルって素晴らしい！」と思わせてくれる一曲となりました。

海宝シャンドンと愛希クリスティーヌ、今回の『Smile Session』では時空を超えた「夢の共演」となりました。お二人の共演は『イリュージョニスト』以来ですが、新たな作品での共演を期待したいです。

文 / 演劇ライター・大原 薫
撮影 / 黒澤義教

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