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COLUMN

【映画】#4『RRR』▷宝塚歌劇版も決まったインド映画の魅力とは

「RRR」は、インド映画史上最高となる97億円もの製作費を投じた超大作。世界中で大ヒットし、日本でも昨年10月から異例のロングラン上映を続けている。7月28日からは日本語吹き替え版が新たに作られ、全国で順次公開される。吹き替えの声優陣も「銀魂」などの杉田智和、「鬼滅の刃」などの日野聡らと豪華だ。

また、宝塚歌劇でミュージカルになることも決まった。

ちょうど現在、東京公演中の星組が「RRR × TAKA”R”AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)」と題し、来年元日から宝塚大劇場(兵庫県)で上演する(東京は2月23日から)。来年は歌劇110周年の記念年だが、その幕開けを飾る作品となる。

脚本と演出は谷貴矢(たかや)。一昨年、花組「元禄バロックロック」で大劇場デビューを果たした気鋭だ。

さて、そんな話題作。いったい、どんな映画なのか? 


©2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.

監督は、インドのS.S.ラージャマウリ。すでに「バーフバリ」シリーズという世界的なヒット作がある実力派だ。
舞台は1920年、英国統治時代のインド。英総督、スコットに連れ去られた村の娘を救うべく総督邸襲撃をもくろむ村の守護神、ビーム(N・T・ラーマ・ラオ・Jr)と、これを阻止して昇進したい警察官、ラーマ(ラーム・チャラン)が、お互いと知らずに出会い、友情をはぐくむが、やがて真実が明らかになる。


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まずなんといっても、驚くべきアクション場面の連続に本当に手に汗を握る。目を見張るアクションなどというものは、米ハリウッドのスーパーヒーロー映画で見慣れているはずだが、生身の人間がこれをやっている設定に胸が高鳴るのだ。


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それならばトム・クルーズの一連の作品があるではないかと言われそうだが、クルーズなら絶対にやらないような荒唐無稽で、踊りに近いアクションがインド映画ならではで魅了されるのだ。宝塚がこの作品に目をつけたのもうなずける。

この「荒唐無稽」はインド映画の重要なキーワードでもあるのだが、それ以上に二転三転する劇的な物語が放つ骨太な魅力のほうがはるかに大きいのが、この作品の強さだ。


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歌と踊りの場面が多いのもインド映画の特徴で、時にそれで胸ヤケをおこしそうになることもあるが、この映画では物語と密接に歌ったり踊ったりすることが多いので、大きな違和感がないのもいい。

3時間近い長尺だが、一気に、そして痛快な気分で見終えるはずだ。


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宝塚版はビームの視点で物語を再構築し、アクション部分はダンスで表現するという。また、敵である総督の姪、ジェニーというヒロインを独自に登場させ、ビームとの恋を描くようだ。宝塚ならではの展開が気になる。

なお、警官役のチャランが、「RRR」以前に撮った主演作「ランガスタラム」(2018年)も全国順次公開中だ。こちらも上映時間2時間54分と長尺だが、これまた予想外の展開にあっと驚かされること間違いなしだ。ハードボイルドな要素があるが、それが平気な人にはおすすめだ。

日本語吹き替え版は7月28日から全国順次公開。2時間59分。

文/石井 健(産経新聞社・文化部)

Information

『RRR』

7月28日(金)全国劇場にて日本語吹き替え版公開!


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『バーフバリ』シリーズを超えて
創造神S・S・ラージャマウリ監督の新たな伝説が幕を開ける!

数々の興行新記録を打ち立て、全世界に“バーフバリ旋風”を巻き起こしてインド映画の歴史を変えた映画史上最大の叙事詩にして、もはや神話ともいうべき伝説の2部作『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ 王の凱旋』。その創造神S・S・ラージャマウリ監督による全宇宙待望の最新作がついに完成した。
インド映画史上最高の製作費7200万ドル(約97億円)をかけたその超大作の名は『RRR』。

史上最高濃度の映画体験エネルギーを全身で浴びろ!

監督・脚本:S.S.ラージャマウリ
原題:V・ヴィジャエーンドラ・プラサード
音楽:M・M・キーラヴァーニ
出演:N・T・ラーマ・ラオ・Jr、ラーム・チャラン
配給:ツイン

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