エンターテインメントで笑顔を繋げる!

COLUMN

【#8】観劇&感激旅! | 加藤和樹の #だからKOREA

アンニョンハセヨ! 加藤和樹です。

韓国に興味津々の僕による連載コラム、加藤和樹の『#だからKOREA』にようこそ! あっという間に時は過ぎ、年末の今、僕はミュージカル『キングアーサー』絶賛稽古中です。演出は、韓国版に引き続いて日本版も手掛けるオ・ルピナさん。そのルピナさんの通訳を務めていらっしゃるのが、本コラムでリモート韓国語レッスンをしていただき、また今夏の韓国ロケ番組(BS松竹東急『加藤和樹と愛希れいかの韓国演劇旅~大学路とグルメ&ビューティー~』)でもお世話になったキム・テイさんです。ソウルの大学路を一緒に歩き、そして今は日本の稽古場で毎日お会いしているなんて、ご縁を感じますね。そう、嬉しいことに今、再びノービザで韓国に行けるようになりましたよね! あの番組で3年ぶりにソウルに行き、僕はその後もまた韓国を訪れています(笑)。コラム8回目はちょっと時を巻き戻して、今年7月に現地で観た韓国ミュージカルの話題からいきましょう!

3年ぶりにソウルの地に降り立って、まず楽しみにしていたのはミュージカル『マタ・ハリ』観劇ですね。韓国の『マタ・ハリ』は2016年に初演、2017年に再演が行われていて、僕は2017年の公演を観ていますが、番組でご一緒した愛希れいかさんは今回の再々演が初めての韓国『マタ・ハリ』観劇。二人ともに期待満々でいざ鑑賞したところ……え!? これはもう再演じゃなくて新作と言っていいくらい、大幅に演出が変わっていて驚きましたね! シーンが入れ替わっていたり、そもそもの役設定が変わっていたり。あれ? 今日『マタ・ハリ』観に来たんだよね?って感覚になって(笑)。日本から観に行かれた方もいらっしゃると思いますが、きっと皆驚いたんじゃないかな。総じて言えるのは、物語の主軸は変わらぬままに、マタ・ハリという女性がどういう強さを持って生きてきたのか、そこがより深くフィーチャーされた作品になっていたと思います。

matisowa_matahari_IMG-9257.JPG
Photo by Siva

僕らが観させていただいたのは韓国ミュージカル界のトップスター、オク・ジュヒョンさん主演の回。いや~ジュヒョンさん、本当に留まるところを知らないというか、さらに進化されていました。以前の演出ではそんなにマタが踊るシーンはなかったんだけど、今回は結構踊っていて、相当トレーニングされたんだろうなと思いましたね。隣で観ていた愛希ちゃんがボロボロ号泣していて、彼女はやっぱり自身が演じていた役柄だし、憧れのオク・ジュヒョンさんだし、感極まるのもよく分かります。僕も同じようにアルマンとラドゥを演じていたので、作品への没入感が尋常じゃないんですよね(笑)。カーテンコールではお客さんが総立ち! すごいモン観ちゃったな~って感じでしたね。終演後、楽屋にうかがわせていただきまして、あんなにエネルギー全開の舞台をやった後でお疲れなのに、快く対応してくださったジュヒョンさん…、愛希ちゃんも僕もただただ感激!の1日でした。

そしてもう一作品、ウンヌンナムジャを観ましたよ~って韓国語で言ってみました(笑)。はい、『笑う男』ですね。

matisowa_warauotoko1.JPG

実は僕、作品の背景など知ってはいましたが観るのは今回が初めてで、日本での舞台も見逃していたんです。想像していた以上に愛にあふれた作品でしたね。こちらも満員の客席で、シーンごとにウワ~って観客の反応が! 劇場はもうコロナ禍以前の様子にすっかり戻ったんだな…って嬉しく思うほどの盛り上がりでした。僕が観た回の主演はパク・ガンヒョンさんで、そんなに強く打ち出す感じではなく抑えた歌い方をしているのに、ちゃんと情が乗っていて、胸にジンと伝わって来るんです。

matisowa_warauotoko2_IMG-9257.jpg

あらためて韓国の役者層の厚さ、レベルの高さを目の当たりにしたなという感覚。歌と芝居がちゃんと結びついているんですよね。僕自身も、なるべく自然な流れで歌に入っていけるように…と、そこはつねに課題としているところです。

そしてこちらも3年ぶり、ソウルでボイストレーニングを受けることが出来ました。この時は『キングアーサー』に向けて高音を鍛えておきたいと思って、先生に相談してレッスンしていただきました。「日本に帰ってもやり続けなさい」と言われたことを、今もしっかり続けていますよ!

そしてもちろん美味しかった報告もしなければ♪ というか美味しいものしか食べてないんですけど(笑)。知り合いの方にお勧めしてもらって、明洞ですごく人気のサムギョプサル(三枚肉の焼肉)のお店に行きました。サムジャンとごま油を肉につけてサンチュで巻いて…っていう一般的な食べ方だけじゃなく、そこにはいろんな薬味があったんですよ。ワイン塩とかポン酢とかワサビとか…、ちょっとオシャレなサムギョプサルって感じでしたね。あとはケランチム(卵蒸し料理)とかパジョンとかチャジャンミョン(ジャージャー麺)とか僕の大好きなチャプチェもしっかり食べて大満足~。テーブルの上にお水のポットがドンと置いてあるのを見ると、あ~韓国だ!ってテンションが上がります(笑)。

matisowa1210_tamagomushi.jpg
ケランチム(卵料理)

ハングル文字をたくさん目にし、韓国語の響きを浴びたことで、韓国語上達への意欲がさらに上がったことは言うまでもありません。やっぱり言葉が伝わると嬉しいですよね。今から何かを勉強するのはエネルギーがいるけれど、それが楽しいと思える、その実感があります。以前は文字を読むのに結構時間がかかったけれど、今はパッと見ただけで読むことが出来て、意味の分かる文字もだいぶ増えて来ました。前に「韓国でお店のメニューを読むこと」を目標としていたけれど、それはもうクリアー♪ 次の目標に向けてさらに前進です。今年久しぶりに実現した韓国旅は本当に、とても有意義な時間でした。楽し過ぎたので、全然疲れてない(笑)。
 

コロナ禍(2021年11月)に始まったコラム「加藤和樹の#だからKOREA」。韓国に対する僕の好奇心の数々をお届けしてきましたが、皆さんに韓国の魅力を味わっていただき、関心を持っていただけたなら幸いです。コラムは今回で最終回となりますが、これからも韓国に関するさまざまな魅力に触れ合い、マチ★ソワの新シリーズで発信していけたらなと思っています。その時まで、お楽しみに~! アンニョンヒケセヨ!

聞き手/上野紀子(演劇ライター)


加藤和樹(KATO KAZUKI)

2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、2006年4月Mini Album『Rough Diamond』でCDデビュー。毎年CDリリースや単独ライブ、全国ライブツアーを実施するなど、音楽活動を精力的に行っている。2009年韓国、台湾、中国でCDデビューを果たす。俳優としてはドラマ・映画・舞台のほか、ミュージカルや声優としても活躍している。2023年1月ミュージカル『キングアーサー』、7月〜9月ミュージカル『ファントム』でふたたびファントム役に挑む。第46回(2020年度)菊田一夫演劇賞受賞。
WOWOW「加藤和樹のミュージックバー『エンタス』」でMCを務める。詳細はWOWOW公式サイト

  • ico_website.svg
  • ico_twitter.svg
韓国ミュージカルBOOK_cover.jpg

Information

新刊「Korean Musical Books」発売中! 

韓国ミュージカル界のスターや、業界を牽引するプロデューサー、人気作の脚本家や作曲家らクリエイターら12人に
キム・テイさんがインタビュー! 韓国ミュージカル界を支える彼らの創作への熱い思いが明らかに。

★加藤和樹さんのインタビュー(見開き2P)も掲載!
「Korean Musical Books韓国で楽しむミュージカル」
(新見工房、定価1,300円税別)
 詳細はAmazon公式サイト

RECOMMEND

東啓介の聴活♪
加藤和樹の#だからKOREA
PAGE TOP
error: