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INTERVIEW

【Jump UP☆20s】本田礼生さん「負荷が大きいほどやりがいがある」

明るいエンタメニュースが満載の1年になってほしい。そんな期待を込めて、産経新聞文化部記者とマチ★ソワ編集部が、2021年注目の若手俳優を紹介していくEditorsシリーズ「Jump UP☆20s」を不定期連載していきます。

初回は、東京・豊洲の「IHIステージアラウンド東京」で1月10日に開幕した「TBS開局70周年記念 舞台『刀剣乱舞』天伝蒼空の兵 -大坂冬の陣- Supported by くら寿司」から、同シリーズ初出演にして座長を務める本田礼生さんの登場です。同劇場では3月28日まで全100公演の「大坂冬の陣」に続き、46月には「大坂夏の陣」も上演されます。「史上最大のスケール」で行われる舞台『刀剣乱舞』のこと、2.5次元舞台のこと、そして動画では、俳優・本田礼生の意外な素顔にもせまりました。(2020年12月取材)

ブレイクダンスから芝居の道へ

――名だたる刀剣が戦士の姿になって、歴史を変えようとする敵と戦うゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」。このゲームを原案にした舞台に出演が決まったときのお気持ちは

「刀剣乱舞」の舞台化作品には、ミュージカルと舞台(ストレートプレイ)がありますが、どちらも演劇界をけん引しているといっても過言ではないほどの勢いがあります。出演は初めてですが、その勢いは以前から身近に感じていました。でも、自分が出ることになるとは予想外で、とにかく驚きました。

――舞台『刀剣乱舞』の10作目となる今作で、本田さんが演じるのは、大坂城で焼けたとされる太刀「一期一振(いちごひとふり)」です。役の印象を教えてください

まずは穏やかで優しい、そして上品というイメージですね。ぼくは、どうやって演じようか悩む役と、そうでない役があるんですが、一期一振の印象はどちらかというと後者でした。どのような刀かを調べる前から、シリーズ初演(「舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺」)で廣瀬(大介)さんが演じていたと伺っていて。廣瀬さんとは別の作品でも縁があったので、身近な方が演じた役という意味での安心感はありました。

――今作では、一期一振の弟にあたる脇差の「鯰尾藤四郎(なまずおとうしろう)」(前嶋曜さん)、「骨喰藤四郎(ほねばみとうしろう)」(北川尚弥さん)も一緒です

稽古の開始間もないときに、前嶋くんと北川くんとぼくの3人で話し合う時間があり、そのときに、「兄弟感」というのを研究したいねという話をしました。そこでとても良い話し合いが出来たので、楽しみにしていてください。ぼく自身は3人兄弟の末っ子なのですが、やはり兄弟というのは一番気を使わない存在というか、素を出せるというか、外からの印象と異なる瞬間があると思うんですね。そういう部分がにじみ出たらいいなと思っています。

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――そもそも、本田さんが俳優を志したきっかけは

ぼくは小さいころから、ブレイクダンスをやっていました。ブレイクダンスには、競技性の強い「ダンスバトル」と、人に見せるための「ダンスショー」があるんですが、ぼくがやっていたのはバトルに特化したダンス。半分プロみたいな立ち位置で、地元のボランティアに参加したりショッピングモールで踊ったりしていたのですが、お客さんに見せるには、やはりショーを作らないといけなくて。その際に、台詞があるのとないのとで反応が大きく違うことに気づいたんです。もちろん、説明しすぎて解釈を狭めてはいけないので、台詞にはデメリットもあります。でも、ぼくは表現のひとつとして台詞のすばらしさを感じ、その表現を広げていくためにも芝居に興味はありました。そして実際に初めて芝居を見たときにそのリアルさに感動したんです。その時に自分も芝居ををやってみたいと思ったのがきっかけです。

――これまでの出演作には「2.5次元」と呼ばれるものも多いですが、2.5次元の魅力は何でしょうか

魅力ですか? たくさんあります! まずは自分の好きなキャラクターが目の前で動いていること、キャラクターが生きているさまが見られること。何より予備知識を得る機会が豊富なので、舞台の世界に入りやすいと思います。

――2.5次元と、そうでない舞台の違いは何でしょうか

印象でいえば、一番違うのはお客さんの反応でしょうか。こちらがすべてを提示するオリジナルの舞台と違って、2.5次元の舞台は、お客さんと共有しながらつくっていく感じがあります。ただ、「演者や制作陣が表現したいものを観客に伝える」というのが本来の演劇のベクトルの向き方だとしたら、2.5次元の舞台でもそのベクトルを維持するには、ぼくたちが一番、作品を愛さないといけません。
もっとも、そのキャラクターらしさや癖を表現するということでは、オリジナル作品も2.5次元も変わらないと思います。演劇的な部分ではそんなに差がないですね。

――舞台の原案であるゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」に登場する刀剣男士たちは、立ち絵はあるものの、ほとんど動きません。舞台で「らしさ」を表現するのは難しそうです

「刀剣乱舞」は特に、解釈の幅が広い作品だと思います。その刀剣男士がたどった歴史の部分を重視する人、キャラクタービジュアルと声が中心の情報からイメージを広げる人、アニメ化もされていますから、アニメで動いているところを見てイメージを持つ人もいるでしょう。「私が思う一期一振」の解釈がたくさんあるんです。それが「刀剣乱舞」のおもしろいところではありますが、実際にどうなるかは本番をやってみないと分からないですね。

イメージを作るのに大事な「声」について聞かれることも多いんですが、声にはそのキャラクターの性格や人柄が出ると思います。その人の性格やしゃべり方の癖、どんな人柄なのか、そうしたことを大事にしようと心がけています。

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100公演目で力尽きる?!

――先ほどブレイクダンスをやっていたと話していらっしゃいましたが、本田さんといえば、やはり「アクロバット」のイメージです。そういうイメージで見られることに抵抗はありますか

ないです!「本田礼生」のイメージは周りの皆さんが考えることで、ぼくは何でもいいです。例えば、舞台「鬼滅の刃」で演じた冨岡義勇の人と思う人もいれば、一期一振の人と言ってくれる人もいれば、THE CONVOY SHOWに出てる人、ダンスの人、お芝居の人…。皆さんの好きに思ってもらって大丈夫です!

――今作は、全100公演という舞台『刀剣乱舞』史上、最大のスケール。乗り切る秘策を教えてください

秘策なんてないです。これまでやったことがないので、未知ですね(笑)。ただ、舞台って不思議なもので、10公演でも60公演でも、最後は「もうできない~!」って思いながら終わるんです。体力的にも精神的にも、「使い果たした!」と思うのが千秋楽。そう考えると、たぶん99公演目まではいけて、100公演目が幕を下ろした時点で力尽きるんじゃないかと思います(笑)。

一方で、疲労感ということで言えば、出番が多くても少なくても、人前に出て表現して、舞台を最後までつなぐという部分で、カーテンコールが終わった後の疲労感は変わりません。ということは、終わってみたら100公演も10公演も変わらなかった、と言っているかもしれません。こればかりはやって見ないと分かりませんね(笑)!

――最後までつなぐと言えば、舞台『刀剣乱舞』シリーズは、本田さんが出演する「大坂冬の陣」に続き、46月に別のキャストが出演する「大坂夏の陣」があります。つなぐということを意識していますか

新作の発表のときから冬の陣と夏の陣が同時で、PVも同時に流れたので、最初はすごく意識していました。バトンをつなぐにはどうしたらいいか、悩んだ時期もありました。でも、稽古に入ってからは、シンプルに「成功させることが一番いいバトンだ」と、今はそれしか考えていません。

――会場の「IHIステージアラウンド東京」は、客席が360度回転する劇場です。客席の周りが舞台というのは、大変そうです

大変でしょうね、きっと(笑)。この劇場では、「走る」動作がどうしても必要になります。それって一番きついと思うんです。でも、役者に負荷がかかればかかるほど、それに比例して舞台の迫力が出るとぼくは思います。人間ドラマも、負荷があればあるほど心が動かされるじゃないですか。ですから、そこに関してはやりがいがあると思っています。

――最後に、読者にメッセージをお願いします

冬の陣、夏の陣と合わせて「最大スケール」で挑ませていただけるということで、すごくワクワクしています。IHIステージアラウンド東京という劇場は、客席がぐるぐる回りますし、何より大きい。高さもあるので、今まで見たことのないようなセットが組めて、視覚的にもワクワクしていただけるんではないでしょうか。舞台『刀剣乱舞』シリーズは毎回、人間ドラマも深く、末満健一さんの演出も、この劇場に合っていると思います。

こういうご時世で最大スケールで挑むことには矛盾もあると思うんですが、この挑戦は今後も演劇界のためになると思いますし、演劇界を盛り上げる役割を少しでも担えるのは光栄なことです。必ずおもしろいものになるという確信がありますので、ぜひ見ていただけたらと思います。ぼくも早く見てみたいです(笑)!

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【編集後記】取材日、都内某所は寒いながらも穏やかな天気。せっかくなら自然光の下で撮影したいと屋外でシャッターを切り始めたところ、突然、大きな氷の粒がすごい勢いで降ってきました。撮影のためコートを着ることもできないのに、傘をさしたポーズも笑顔で決めてしまう本田さんに、プロ意識の高さを見ました。(※なお、本田さんが屋内に戻った途端、ひょうがやんだことをここでご報告いたします)

取材・文/道丸摩耶(産経新聞)
撮影/佐藤徳昭(産経新聞)
ヘアメイク/横山裕司(Lomalia)
スタイリスト/津野真吾(impiger)



本田礼生(Honda Reo)

1992年10月28日、愛媛県出身。
ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 菊丸英二役で注目を集め、その後も、THE CONVOY SHOW、MANKAI STAGE『A3!』やテレビドラマ「KING OF DANCE」に出演するなど幅広く活躍中。

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Stage Information

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舞台『刀剣乱舞』製作委員会 2015 EXNOA LLC/Nitroplus

TBS開局70周年記念
舞台『刀剣乱舞』天伝 蒼空の兵 -大坂冬の陣-
Supported by くら寿司

【原案】「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMMGAMES/Nitroplus)
【脚本・演出】末満健一

【出演】一期一振:本田礼生 鯰尾藤四郎:前嶋曜 骨喰藤四郎:北川尚弥 宗三左文字:佐々木喜英 加州清光:松田凌 太閤左文字:北乃颯希 ほか

【期間】2021年1月10日(日)〜3月28日(日)
【劇場】IHIステージアラウンド東京

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