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INTERVIEW

山田健登さんインタビュー「人生が変わる作品」▷ミュージカル『レ・ミゼラブル』

ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン、『新テニスの王子様』で手塚国光を4年間にわたって演じ、帝国劇場クロージング公演『レ・ミゼラブル』でマリウス役に抜擢された山田健登さん。2・5次元からグランド・ミュージカル、さらにはシンガーソングライター、ダンサーとしても活躍する多彩な25歳です。

「思っていたよりも、ずっと大きくて……。キャパシティー的なものももちろんあるんですが、存在自体の神聖さをとても感じました」。昨年12月に開幕した『レ・ミゼラブル』で、最初にして最後となる帝国劇場の舞台に立った感想を振り返ります。

『レ・ミゼラブル』を最初に見たのは4年前。九州から上京したばかりの頃だったそう。「物語の凄さや、キャストの技量にただただ圧倒されました。東京にはこんなものがあるんだって。みんな、この舞台に立つだけの理由があるんだと」。

そしていま、激烈なオーディションを勝ち抜き、自分自身がその舞台に立っています。

写真提供/東宝演劇部

「ミュージカル『テニスの王子様』の卒業のタイミングが見えた状況で、オーディションの告知を目にして、『運命かな』と。経験がないからこそ、当たって砕けろ!の気持ちでオーディションに挑戦できたんだと思います。マネージャーさんから合格の知らせを聞いたときは、信じられなかったです。今でも少し変な感じがします。周りのキャストはみんな、『どうやったらこんなふうに歌えるんだろう』という方々ばかりで……。毎日刺激をいただいています」。

マリウス役については、「自分と重なるところがある。その瞬間、瞬間を生きているところが似ていますね。周りの環境によって、自分が変わっていくところも同じかな」。

(写真右)マリウス/山田健登さん、コゼット/水江萌々子さん、(奥・中央)エポニーヌ/ルミーナさん
写真提供/東宝演劇部

演じる者にとって、ハードさで知られる作品。「先輩方が口にされる通り、生半可な気持ちで挑める作品ではないと実感しています。作品の中で生きる数時間の中で、すごく心が動かされる。特にマリウスという役は感情の起伏が激しいですから、毎回、終わった後は抜け殻になります……」。

そんな難しい舞台に挑むうえで、新しく始めたルーティンが。「舞台に立つ前に、『やれるぞ、健登!』と自分に言い聞かせるんです。難しければ難しいほど、ワクワクする。困難を楽しめるタイプだと思います(笑)」。

山田さんは、作詞作曲振付を手掛けた曲「犬と猫と」がSNSで大きな反響を呼ぶなど、シンガーソングライターとしての実力にも定評があります。等身大で共感を呼ぶ歌詞など、曲作りのインスピレーションはどこから得るのでしょうか。

「僕自身の経験もそうなんですが、結構人の話を聞いて想像を膨らませるのが好きで…(笑)」。様々な顔を持つ山田さんが、“山田健登”自身として表現する上で、決めていることがあるそう。「“そのまんま”でいようと。飾ったら、いつか疲れてしまうから」

長崎県佐世保市出身の山田さんがダンスを始めたのは小学生のとき。「佐世保はダンス文化がすごく栄えていて、ダンスがアツいんです(笑)!」。中学生になったある時、清水翔太さんのライブに行ったことで、ストリートダンス漬けだった少年に転機が訪れます。「素晴らしく歌がうまくて、曲もストレートで。まだ中学生だった自分でも、とても分かりやすかったんです。こういう風になりたいと思いました」。レーベルも、清水さんと同じです。「ずっとつながっているんだなって」。

そしていま、再びターニングポイントに立っているといいます。「間違いなく、『レ・ミゼラブル』は僕の人生の転機。自分のふわふわしていた土台が固まりつつあると感じています。この経験が、これからの人生の軸になっていくはず」。シンガーソングライター、2・5次元、そしてグランド・ミュージカル。場所が違うことで、表現方法も異なってきます。「自分がやってきた音楽と『レ・ミゼラブル』は一番遠いところにある。でも、自分の引き出しを増やしたくて、チャレンジしています。難しければ難しいほど、ワクワクするタイプなんです(笑)」。

もともと音楽を志していた山田さんが、演技の世界に飛び込んだのも「音楽だけってもったいないかな」と思ったから。自分を色に例えるならば「何にでも染まることができるから」と「白」。その言葉通り、「これからグランド・ミュージカルはもちろん、映像にも挑戦してみたい」と夢を広げます。

『レ・ミゼラブル』の全国ツアーでは、4月6日から、山田さんの地元に近い福岡で上演されます。福岡は「10神ACTOR」としてグループ活動をしていた思い出の地。「いつも博多座の目の前を通ってはいたんですが、実は入るのも、もちろん舞台に立つのも博多座は初めて。東京には自分は勝負をしにきていると思っていて、九州は常に“帰りたい”と思っているほど大好きな場所。福岡でマリウスを演じられるのがとてもうれしいです」。

 
全国で上演を待ちわびているファンに向けて、「初めての方も、何度も見ている方もいらっしゃると思いますが、この作品の上演に立ち会えるのはすごく運がいい(笑)。自分もそうですが、この作品に出合ったことで人生が変わる。これからの人生の方向を導いてくれる、そんな作品だと思っています」と改めて語りました。 
 

取材・文/塩塚 夢(産経新聞社)
撮影/吉原朱美
ヘア&メイク/杉野智行
スタイリング/MASAYA(PLY)


山田健登(Yamada Kent)

1999年5月29日生まれ。長崎県出身。シンガーソングライター、ダンサー、俳優として活動。
2020年ミュージカル『新テニスの王子様』The First Stageの手塚国光役に抜擢され、その後も、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンで手塚国光役を演じる。音楽活動としては23年10月にシングル「Starlight」を配信リリースし、ソニーミュージックよりメジャーデビュー。24年6月には3rdシングル「となり」を配信リリース。2024年12月-2025年6月ミュージカル『レ・ミゼラブル』で初のマリウス役を務める。

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Stage Information

ミュージカル『レ・ミゼラブル』

作:アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク
原作:ヴィクトル・ユゴー
作詞:ハーバート・クレッツマー
オリジナル・プロダクション製作:キャメロン・マッキントッシュ
演出:ローレンス・コナー/ジェームズ・パウエル
翻訳:酒井洋子
訳詞:岩谷時子
製作:東宝

出演
ジャン・バルジャン:吉原光夫 / 佐藤隆紀 / 飯田洋輔
ジャベール:伊礼彼方 / 小野田龍之介 / 石井一彰
ファンテーヌ:昆夏美 / 生田絵梨花 / 木下晴香
エポニーヌ:屋比久知奈 / 清水美依紗 / ルミーナ
マリウス:三浦宏規 / 山田健登 / 中桐聖弥
コゼット:加藤梨里香 / 敷村珠夕 / 水江萌々子
テナルディエ:駒田一 / 斎藤司 / 六角精児 / 染谷洸太
マダム・テナルディエ:森公美子 / 樹里咲穂 / 谷口ゆうな
アンジョルラス:木内健人 / 小林唯 / 岩橋大

上演スケジュール
【東京】帝国劇場 2024年12月20日(金)初日~2025年2月7日(金)千穐楽
*プレビュー公演:2024年12月16日(月)~12月19日(木)

【大阪】梅田芸術劇場メインホール 2025年3月2日(日)~3月28日(金)
【福岡】博多座 2025年4月6日(日)~4月30日(水)
【長野】まつもと市民芸術館 5月9日(金)~5月15日(木)
【北海道】札幌文化芸術劇場hitaru 2025年5月25日(日)~6月2日(月)
【群馬】高崎芸術劇場 2025年6月12日(木)~6月16日(月)

公式サイトはこちら

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