古きを生かしたカフェ名所、聖水洞
さてソウルに戻って参りました。向かったのは、今、若い世代が集まる人気スポットとして注目されている“聖水洞”(ソンスドン)です。もとは靴工場や金属部品工場などの町工場が集まっていたエリアで、工場の建物をリノベーションしたオシャレなカフェが続々と誕生している街なんですね。歩いてみると、どことなく門前仲町や木場、清澄白河あたりの雰囲気……と思っていたら、あら発見、聖水洞は東大門(トンデムン)の南南東、韓江(ハンガン=ソウルを横断する河)の近くに位置しており、東京における門前仲町エリアと位置関係が似ているではないですか。そんなトリビアな発見にほくそ笑みながら、カフェ街をぶらり~♪。
こちらが数あるカフェの中でもランドマーク的に広い『大林倉庫(テリムチャンゴ)』。ギャラリーカフェになっていて、巨大オブジェや展示スペースも。焙煎機も見えますね。
聖水洞で行くべきスポットその1、『聖水連邦(ソンスヨンバン)』。妙に堅い名前ですけど雑貨店やカフェが入った複合文化空間ですね。2019年1月にオープンした、化学工場をリノベーションした建物で、中庭がとっても居心地よろしくてひと休みに最適。
一階、二階のお店をくまなく見て回って、三階にあるカフェ『天上家屋』でまったりするのがオススメ。筆者はまったりし過ぎて集合時間に遅れて怒られました…。
聖水洞で行くべきスポットその2、『アモーレ聖水』。韓国コスメ好きなら“アモーレパシフィック”という韓国最大手のコスメメーカーをよくご存じでは。その会社が2019年10月にオープンした、アモーレパシフィックの約30種のブランド、2.300もの商品を体験出来る“ビューティーラウンジ”なる空間です。試したうえで購入出来るので、目的のコスメがいくつもある人はココにまず来るのが早道かと。2階には緑茶が味わえるカフェも併設。
『アモーレ聖水』の入口を入ると、コの字型に商品ギャラリーやクレンジングルームなどが配置されています。もとは自動車修理工場だった建物だそう。
こんなふうに商品ズラリ。筆者お気に入りの“イニスフリー”も。白い機械はファンデーションを肌に合わせてカスタマイズして作ってくれるロボットで、こちらは完全予約制。
次回、【カボジャ~!韓国雑感コラム Part2 その3】では、いまやドラマの名所、梨泰院をご紹介します。<その3>の記事はコチラ
取材・写真・文/上野紀子
上野紀子
演劇ライター。桐朋学園芸術短大演劇科、劇団文学座附属演劇研究所卒。演劇誌、演劇ウェブサイト、公演プログラム等で執筆。平成20年度文化庁新進芸術家海外研修制度で一年間ソウルに滞在。翻訳戯曲に『狂った劇』(チェ・チオン作)、『椅子は悪くない』(ソン・ウッキョン作)。趣味は大人から始めてまったく上達しないフィギュアスケート。