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INTERVIEW

【イヴ・サンローラン展】海宝直人さんインタビュー「大胆で繊細、天から与えられたイヴ・サンローランの才能」

世界のファッションをリードした「モードの帝王」、イヴ・サンローラン(1936-2008)の没後、日本で初めてとなる大回顧展「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」が12月11日まで、国立新美術館(東京都港区)で開催中です。

2019年のミュージカル『イヴ・サンローラン』でイヴ・サンローランを演じた俳優の海宝直人さんに展示を見ていただき、見どころやイヴ・サンローランの魅力を語っていただきました。さらに活躍の幅をますます広げたこの1年について〝回顧〟してもらいました。

伝統と新しいものが融合した「想像上の旅」

ミュージカル『イヴ・サンローラン』のお稽古に入る前にパリに行く機会をいただき、イヴ・サンローラン美術館パリで実際にデザインした服を見させていただいたことがあります。それでも、今回の日本の展示には圧倒されました。美しさだけでなく、感情に訴えかけてくる、不思議な感覚を抱かせてくれます。

役作りにあたっては映画を見たり本を読んだりしましたが、繊細で壊れやすい、傷つきやすい面と、絶対に曲げられない芯の強さを持っている人だと思いました。繊細さと大胆さが同居している、それがすごいと思うんです。肌感覚が敏感で、肌で感じるあらゆるものがインスピレーションとなって内面からあふれ出て、自身の作品や世界観に還元されていった。大胆な中にも繊細な美しさを持つデザインが、初期のころからずっと統一して存在しているのは、すごいことだと思います。

もちろん挫折することも、批判にさらされることもあったでしょう。その中でもさまざまな人との出会いがあって、そうした人たちからまたインスピレーションを受けた。繊細さを持ち続けながら、革新的なスタイルを発信し続けた。イヴ・サンローランが生まれる前と後で、世界はまったく変わってしまったと思います。自分が目指す世界を作り続けるイヴ・サンローランさんには、天から与えられた才能を感じます。

見どころだらけの今回の展示ですが、「想像上の旅」というテーマのところが特におもしろかったです。

イヴ・サンローランさんはモロッコのマラケシュには行き来されていましたが、旅はあまりお好きじゃなかったそうです。そのため、美術品や本から受けたインスピレーションを元にその国らしさを想像し、自身の作品に仕上げたんです。それぞれの土地の伝統をただ服にするのでなく、イヴ・サンローランさんという分脈を通って形にしている。自由な発想、豊かな想像力から、伝統と新しいものが融合した新たなスタイルが生まれています。

舞台衣装のデザインを紹介するコーナーも興味深かったです。ジジ・ジャンメールさんのためにデザインされた衣装もあって、イヴ・サンローランさんが作ってきたアートの先に今の演劇があるのだなと感じました。芝居もバレエも、すべてが創作のためのアンテナになったのでしょう。


ジャケット
1977年に行われたジジ・ジャンメールのショー『ローラン・プティのショーに登場するジジ』のためのデザイン 
© Yves Saint Laurent © Sophie Carre
海宝さんお気に入りの衣装NO.1「カクテル・ドレス ― ピート・モンドリアンへのオマージュ」

取材・構成/道丸摩耶(産経新聞社)
撮影/三尾郁恵(産経新聞社)
ヘア&メイク/三輪昌子
スタイリスト/津野真吾(impiger)
衣装協力/Saint Laurent by Anthony Vaccarello

<NEXTページ>
2役への挑戦「おもしろい立ち位置」


Information

「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」

会 期:2023年9月20日(水)~12月11日(月)※毎週火曜休館
会 場:国立新美術館 企画展示室1E
主 催:国立新美術館、産経新聞社、TBS、ソニー・ミュージックエンタテインメント

◉鑑賞券の購入は公式オンラインチケット

展覧会HPはこちら

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