産経新聞社では、エンタメプロジェクト「マチ★ソワ」で連載中のコラムと連動したリアルイベント「小林唯のGood Vibes ★ Talk & Songs」を2月19日と20日、東京・代々木公園のHakuju Hallで開催しました。

ミュージカル『レ・ミゼラブル』で共演中のマリウス役・山田健登さんが19日、ジャベール役の石井一彰さんが20日にゲストとして駆け付け、息のあったトークとデュエットで会場を盛り上げました。マチ★ソワでは「小林さん編」「山田さん編」「石井さん編」の3回にわけて、イベントの様子をレポートします!


イベントでは、軽やかなオープニング映像のあとに、小林さんがミュージカル『next to normal』の「I’m Alive」を披露。アップテンポなメロディにのせたエネルギッシュな歌唱で、会場を〝唯ワールド〟に染め上げます。その迫力に思わず息を呑んで引き込まれてしまいましたが、歌い終えるなり「またお会いしましょう~!」と袖にはけようとするお茶目な小林さんにみんな爆笑。一気に雰囲気が和やかになりました。
小林さんは甘めの華やかなジャケット姿。「こういう衣裳、普段は着ないんですが、過去イチ大好き。テンションがあがっています。ネックレスもいつもは着けないんですが、これから着けようかな…」とお気に入りでした。
今回のイベントでは、台本を片手に司会進行にもチャレンジ。最初こそやや緊張した様子でしたが、それもつかの間。自然体のトークでみんなをリラックスさせてくれます。

みなさんから寄せられた質問に答えるコーナーでは、「毎朝決まった時間に起きてジムに行く」という規則正しい生活ぶりを明かしたり、「移動時間はプリッツを食べている」「動物に例えるならマイペースな猫」などのプチ情報も披露。とても興味深かったのが、「性別を超えて演じられるとしたらどの役柄がいいですか?」という質問に対し、「楽曲が好き」という理由から「ミュージカル『ウィキッド』のエルファバ」とおっしゃっていたこと! 昨年に行われた小林さんのファーストソロコンサートや、もちろん今回のイベントでも『ウィキッド』の曲を歌われていたので、やはり心惹かれるものがあるのかもしれません。

ちなみに、ディズニーのプリンセスにも挑戦してみたいそうですよ~! また、子どもたちへのメッセージとしては「才能=何かを心から好きでいられること、だと思います。僕自身、この仕事が大好きだから、練習も楽しいし、仕事のためならどんなこともできる。心が自然に吸い寄せられるようなものを見つけて」と語っていた小林さん。舞台への真摯な姿勢を改めて感じさせてくれました。
次はSongコーナー。イーグルスの「Desperado」を大貫祐一郎さんのピアノとともに歌い上げます。

洋楽好きだというご両親の影響で幼い頃から聞いていた思い出の曲。夕暮れを思わせる照明のもと、空気に溶けていくような柔らかな歌声が会場を包み込み、会場はまるでJazz loungeのようなしっとりとしたムードになりました。
落ち着いた雰囲気から一転、ここからはゲストをお招きしてのにぎやかなコーナーに。こちらの様子は別の回でお伝えしますね!
ゲストをお見送りして再びの小林さんパート。事前アンケートで寄せられたオススメのGood Vibesスポットから、小林さんが行ってみたいスポットや行ったことのあるおススメの場所を紹介。今回のイベントでは、歌だけでなく、素の小林さんを感じることのできるトークコーナーがたっぷり用意されているのがうれしいです!
気になるGood Vibes スポットとして小林さんがチョイスしたのは、千葉県浦安市の東京ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」。

「アナと雪の女王」や「ラプンツェル」などをテーマにした空間です。しばらく入場制限が続いてきたレアなエリア。いつか行きたい!という小林さんに、すかさず「僕行ったことあるよ!」とお茶目な大貫さん。今回のイベントでは大貫さんのピアノ演奏とともに歌います。「今日の衣裳、可愛いよ! 唯くん」「前のコンサートのときのたどたどしいMCが可愛くて…」など、独特の視点で小林さんを誉めまくる大貫さんの言葉に、会場も爆笑! 軽妙なやりとりから、おふたりの温かな絆が感じられます。
小林さんのおススメする場所として貴重なプライベートな写真とともに京都や河口湖の写真が紹介されました。中でも、インパクトが強かったのは、茨城県で挑戦したバンジージャンプの写真!

普段はジェットコースターにも乗れないという小林さんですが、ちょうどこの頃は新型コロナウイルス禍。「悶々としていて、邪気を払いたくて…」と思い切ってトライしたそうです。なんと、ためらうことなく一発でジャンプに成功したそうですよ!
続いては、みなさんからのリクエスト曲コーナー! 今回のイベントで小林さんに歌ってほしい楽曲がたくさん寄せられました。上位には「スキンブルシャンクス -鉄道猫-(ミュージカル『CATS』)」、「Dancing Through Life/人生を踊り明かせ(ミュージカル『ウィキッド』)」、「Compass of Your Heart(Tokyo DisneySea’s Sindbad’s Storybook Voyage)」、「終わりなき夜/Endless Night(ミュージカル『ライオンキング』)」などが並びます。
その中から、昼公演では「My Petersburg(俺のペテルブルグ)」をセレクト。ミュージカル『アナスタシア』からの一曲ですが、実は初演を観た小林さんは、この曲に惹かれて趣味で練習していたそう。今回、リクエストにもあがっていたことで、ご自身も縁を感じられたそうです。ご自身とお客様の思いがぴったりと重なりあった一曲だけに、小林さんの爽やかな歌声と曲がベストマッチ! 一筋の風が、サンクトペテルブルグの街並みを駆け抜けていくようでした。
夜公演では、劇団四季在籍中にビーストを演じていたミュージカル『美女と野獣』から「愛せぬならば」を歌唱。みなさんからのリクエストにくわえ、主催からの強いリクエストもあり、ぜひ!と歌っていただきました。


劇団四季を退団後、もう聴けないかも…と思っていたこの歌。今回はビーストの衣裳ではなく、ありのままの小林さんの姿でしたが、歌いだすなり一瞬にしてビーストが〝降臨〟。重厚な低音から華やかな高音までを感情豊かに響かせ、圧巻の一言。涙ぐんでいるお客さまもいらっしゃいました。ご自身もお客さまも思い出のある曲を、いまの小林さんの〝現在地〟から歌っていただけるのは、こうしたイベントの醍醐味ですね。とても贅沢な一曲でした。
「100を出すためにはその前のゼロが大事」とコラムでも語られていた通り、飾らないトークが「ゼロ」とすれば、圧倒的な歌唱はまさに「100」!
今年2月27日、ご自身のお誕生日に設立するファンクラブのご案内を挟んで、いよいよラストの楽曲。コラムで「Good Vibes Song」として取り上げた藤井風さんの「満ちていく」です。藤井さんの曲は今回が初披露。藤井さんならではの独特の美しいメロディに小林さんの唯一無二の歌声がのり、聴く人の心も清らかなエネルギーに〝満ちていく〟ようでした。

Talkでは素のままの小林さんを。Songsでは多彩な歌声を。飾らない素顔と歌唱の迫力のギャップが小林さんの魅力なのだと改めて思わされました。
【小林 唯のGood Vibes♪ SET LIST】
1. I’m Alive(ミュージカル『next to normal』より)
2. Desperado(Eagles)
3. 【ゲスト ソロ曲】
2月19日 : EVOL(山田健登)by 山田健登
2月20日 : 木蘭の涙(スターダストレビュー) by 石井一彰
4. 【デュエット①】
2月19日 : あなたを忘れない(ミュージカル『ウィキッド』より)by 山田健登&小林唯
2月20日 : Seasons of Love(ミュージカル『RENT』より)by 石井一彰&小林唯
5. 【デュエット②】
2月19日 : わがままなBye Bye(山田健登)by 山田健登&小林唯
2月20日 : LOVE SONG(CHAGE and ASKA)by 石井一彰&小林唯
6. 【リクエスト】
マチネ : My Petersburg 俺のペテルブルク(ミュージカル『アナスタシア』より)
ソワレ : 愛せぬならば(ミュージカル『美女と野獣』より)
7. 満ちてゆく(藤井風)
取材・文/塩塚 夢(産経新聞社)
撮影/吉原朱美
ヘア&メイク/杉野智行
スタイリング/塚本隆文
小林 唯(Kobayashi Yui)
1993年2月27日生まれ。兵庫県出身。大阪市立咲くやこの花高校演劇科卒業。
2013年劇団四季研究所入所。同年9月に『コーラスライン』で初舞台を踏み、その後『キャッツ』(スキンブルシャンクス役)、『アラジン』(アラジン役)、『パリのアメリカ人』(アンリ・ボーレル役)、『美女と野獣』(野獣役)など数々の作品で主要な役を務め、2023年に退団。
幅広い音域での高い歌唱力を武器に今後の活躍が期待される。劇団四季退団後、ミュージカル『この世界の片隅に』(水原哲役)に初出演した。
2024年12月-2025年6月ミュージカル『レ・ミゼラブル』にアンジョルラス役で出演。8月-9月にミュージカル『ジャージー・ボーイズ』に出演することが発表された。
実施概要
『小林唯のGood Vibes★Talk&Songs』
日時:2025年2月19日(水)・20日(木) 各日ともに14時/19時開演
会場:Hakuju Hall(東京都渋谷区富ケ谷1丁目37-5)
内容:トーク&歌
出演:小林 唯
ゲスト:2月19日(水)山田健登、2月20日(木)石井一彰
演 奏:大貫祐一郎(Piano、編曲)
料金:全席指定 9,800円 ※未就学児入場不可
企画・主催:産経新聞社