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INTERVIEW

柚希礼音さんインタビュー「山あり谷ありの25年、華やかだけでない奥行を」

今年、芸歴25周年を迎える柚希礼音さんのソロコンサート『REON JACK5』が8月、東京と大阪で開催されることが決定しました。いつもパワフルな柚希さんに、これまでの歩みとコンサートに懸ける思い、そして元気の秘訣を聞きました。

『REON JACK5』は2016年から開催されてきたソロコンサートの第5弾。「なかなか5回までさせていただけることもないと思うので、本当にありがたいです。25年歩んできた、そしてこれから歩んでいく道のり。華やかさだけではない、山あり谷ありの奥行きを表現できたら」

今回は宝塚時代をともに歩んだ汐月しゅうさん、天寿光希さん、麻央侑希さん、綾凰華さんら元星組男役スターと、川本アレクサンダーさん、東島京さんが参加します。「歌って踊れる元タカラジェンヌにくわえ、踊れる男性陣もいて、とっても楽しみ。思いっきり歌って踊るぞ!と今から意気込んでいます!」と気合も充分。

さらにスペシャルゲストも日替わりで登場。加藤和樹さん、黒羽麻璃央さん、西川貴教さん、夢咲ねねさん、井上芳雄さん、大貫勇輔さんというなんとも豪華な面々です。「ずっとご一緒したい!と熱望していた方々ばかり。みなさんお忙しい方ばかりなのに、出演を快諾してくださって。奇跡が起きた!と大喜びしてしまいました。ゲストコーナーは、私とふたりで歌う曲もあれば、おひとりで歌っていただく場面もあるかと。短いなかにも濃厚な時間になればと思います」。

柚希礼音さん

1999年に初舞台を踏んで以来、はや四半世紀。常に最前線で輝き続けていた柚希さんだけに、順風満帆だったと思いきや…。「とんでもないです。。実力が追い付いていないという焦りがいつもありました」と謙虚さゆえ、ボイストレーニングなど、自分を高め続けてきました。「もっともっと。常に勉強だと思っています」。

2015年の退団後も、ミュージカル『プリンス・オブ・ブロードウェイ』のため、単身NYに留学しレッスンに励んだりとさまざまな挑戦を続けてきました。転機となったのは2018年のミュージカル『マタ・ハリ』。実在の女スパイ役を体当たりで演じました。「娼婦でもある役でしたので、おなかも見せるようなセクシーな衣裳でしたし、受け入れていただけるのか最初はドキドキでした。でも、ファンの方はちゃんと私の芯の部分を見てくださっている!と気づいて。『かっこいい役』にとらわれずに、自由にお仕事に挑んでいくきっかけになりました」。

もともと人前に出るのが苦手。それを克服しようと小学生で始めたバレエが役者人生のスタートに。「ずっと芝居は恥ずかしい、という気持ちがあったのですが、今はいくつもの違う人生を生きられるのが楽しくてしょうがないんです」とピュアな笑顔を見せてくれます。

常にエネルギッシュな柚希さん。取材時も、12人だけで約100役を演じる難舞台『カム・フロム・アウェイ』の全国ツアーの合間に、『REON JACK5』の打ち合わせを重ねるという多忙ぶりでした。「まずはとにかく寝ること。パワーを出したいのにパワーを出し切れないのが悔しいから…。私、すぐに眠れるんです(笑)」

気分を切り替えることも大事にしています。「温泉行ったり、おいしいものを食べたり…。全国ツアーのときも、次の場所にはどんな温泉があるかな? どんなおいしいものがあるかな? と自分で調べて、ぱっと行ってしまいます。(宝塚歌劇団に)在団していたときは、千穐楽を迎えたら、携帯を置いて海外旅行に飛び出したこともありますね。『絶対に連絡しないでください』と言い残して…(笑)」。

ファンの存在も大きな支えとなっているそう。コロナ禍の2020年、YouTubeチャンネル「#Our song for you -また会える日まで-」で公開された宝塚歌劇団の元トップスター19人による楽曲「青い星の上で」の発案者となった柚希さん。所属事務所もそれぞれ違うスターたちがしかもリモートで共演するというビッグプロジェクトでしたが、「みんながすごく協力してくれて。出演者はもちろん、『REON JACK』のスタッフも音楽アレンジなどに力を貸してくれました。出来上がったときは『最高!』と泣いてしまいました」と振り返ります。

柚希礼音さん

このプロジェクトの時もそうでしたが、「ぱっと突然アイデアが降りてくる」という柚希さん。今回の『REON JACK5』開催とあわせて発売されるMVでは、「25周年の感謝を届けるため、ファンのみなさんと一緒に歌いたい!」という思いから、なんとファン200人と一緒に柚希さん自らが作詞した「希望の空」を収録したそう。「結構難しい曲なのに、みなさん完璧に覚えてきてくださって。一生の宝物ができました。」

「REON JACK5」東京公演はヒューリックホール東京で8月9日~11日、大阪公演は梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで8月29日~31日。「コロナ禍ではできなかった客席降りも楽しみ。たくさんの愛を届けたいです!」と柚希さん。アニバーサリーイヤーのスペシャルステージに期待です。

取材・文/塩塚 夢(産経新聞社)
撮影/黒澤義教
メイク:佐藤エイコ(ilumini.)
スタイリスト:間山雄紀(M0)



柚希 礼音(Yuzuki Reon)

大阪府出身。宝塚歌劇団で1999年に初舞台、2009年に星組トップスターに就任。
6年に渡りトップを務め、第30回松尾芸能賞新人賞、第65回文化庁芸術祭賞演劇部門新人賞、第37回菊田一夫演劇賞」演劇賞を受賞。
2014年には日本武道館での単独コンサートも行うなど、宝塚歌劇100周年を支えるトップスターとして活躍。2015年に同劇団を退団後、活躍の場を広げている。
近年の主な出演作に【舞台】『マタ・ハリ』、『COLOR』、『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』、『LUPIN~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』、『カム フロム アウェイ』、【映画】「怪物の木こり」、【ドラマ】「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」(TBS)、「新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~」(NTV)など。

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Stage Information

柚希礼音 25th Anniversary「REON JACK5」

演出・振付:大村俊介(SHUN)
振付:辻本知彦
音楽監督:石渡裕貴

出演:柚希礼音
汐月しゅう / 天寿光希 / 麻央侑希 / 綾凰華 / 川本アレクサンダー / 東島京

ゲスト:
【東京】
8月9日(金)18:30 加藤和樹
8月10日(土)13:00・18:00 黒羽麻璃央
8月11日(日)13:00 西川貴教
【大阪】
8月29日(金)18:00・30日(土)13:00 夢咲ねね
8月30日(土)18:30 井上芳雄
8月31日(日)13:00 大貫勇輔

日程:
【東京】2024年8月9日(金)~11日(日・祝) ヒューリックホール東京
【大阪】2024年8月29日(木)〜31日(土)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

公式サイトはこちら

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