【韓国視察旅行レポート】 Vol.3 古都・慶州にオシャレスポットが誕生!?

古都・慶州にオシャレスポットが誕生!?

きょうは、釜山から足を伸ばして、古都・慶州（キョンジュ）へ。慶州と言えば新羅王朝の千年の都。「屋根のない博物館」といわれるほど、豊かな歴史遺産が眠る町です。今回はバスでの移動でしたが、電車でも釜山からはKTXで30分ほどの近さです。

慶州を訪れたら必ず行きたいのが「仏国寺（プルグクサ）」。1995年には世界遺産に登録された韓国が誇る宝です。木立のなかの静謐な境内では、国宝である仏像を拝んだり、繊細で美しいデザインの建築を愛でたり。心静かに過ごしましょう。

慶州は、新羅初の女王の波乱万丈の人生を描いた大ヒット歴史ドラマ『善徳女王』の舞台ともなりました。

現存する世界最古の天文台として知られる「慶州瞻星台（キョンジュチョムソムデ）」は、まさに善徳女王が統治した時代に造られたもの。
27段に積み上げられた石は、女王が27代目の統治者であることをあらわしているとか。技術的に高度な天文台を作ることで、女王の威光を示したのかもしれません。
　

天文台のお隣には、たくさんの古墳がある公園「大陵苑（テヌンウォン）」が。
古墳の中でも世界的に有名なのが「天馬塚（チョンマチョン）」でしょう。天馬が描かれた馬具が発掘されたことから、こう呼ばれています。
天馬塚のなかでは、発掘当時の様子を再現したレプリカが展示されています。悠久の時を超えて現代に現れた壮麗な装飾品の数々は必見です。

　

静かな雰囲気の古都慶州ですが、大陵苑のすぐ隣を走る「皇理団（ファンニダン）キル」はまるで原宿のようなにぎやかなスポット。
通りにはファンシーな雑貨店やアパレルショップ、ついつい買ってみたくなるユニークな食べ歩きのお店がびっしりと並びます。

大人気だというフライドポテトのような外見の謎のおやつにトライしてみましたが、ムニムニ、クニクニした触感の何かに、甘くて少し辛い何かのパウダーがかかっていて、日本人の語彙ではなんとも表現できない味…。これほど「謎」な食べ物もそうそうないので、見かけたらぜひ挑戦してほしいです。

日が暮れる頃には、校洞エリアへ。伝統的な建築「韓屋」を利用したカフェやレストランが並びます。

新羅のお姫様の宮廷の跡地に店を構えるのはドラマ『名家』のモデルになった慶州の名門、崔家の子孫が営む「YOSUKGUNG（ヨソックン） 1779」。
崔家に代々伝えられてきた家庭料理を現代的に解釈しなおした韓定食をコース仕立てでいただけます。

いただいたコースは1人6万9千ウォン。お値段は少ししますが、繊細な料理と美しい空間は、訪れる価値があると思いました。

夕食後は、すぐ近くの「月精橋（ウォルジョンギョ）」を散策。新羅時代の橋を再建したものです。
ライトアップされた橋が川面に映え、提灯を手にした人々が散歩を楽しんでいます。どこか懐かしい、夢のような時間でした。

3泊4日の日程で訪れた今回のプレスツアー。伝統とモダンがどちらも味わえる、釜山と慶州の魅力を知ることができました。
ソウルだけじゃない韓国、おすすめですよ。次はいつ行こうかな。

取材協力／韓国観光公社（公式サイト）
取材・文・撮影／塩塚夢（産経新聞社）