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【#11】駆け引きすらショーになる「The Other Side」(グレイテスト・ショーマン)|東啓介と聴活♪

連続ドラマ「つまり好きって言いたいんだけど、」(テレビ東京系)にようやく待望の(?)敏腕マネージャー、加賀見修が登場しました。最初からふたりの間を引き裂くように入ってきましたが、これから6話、7話、どうからんでいくのでしょうか。加賀見修がどういう人なのか、この先どんどん分かっていくと思いますので、楽しみにしていてください!

今回はミュージカルといっても、ミュージカル映画の中から1曲を選びました。映画「グレイテスト・ショーマン」の「The Other Side」という曲です。ヒュー・ジャックマン演じる興行師のバーナムから、「手を組もう」と持ちかけられたザック・エフロン演じる劇作家のフィリップが、パートナーになるか、分け前をどのくらいにするか、駆け引きをする歌です。最終的にフィリップは、ショーの売り上げの10%を報酬としてもらうことで合意しますが、「こっちに来たら新しい世界を見せてやる。もっと刺激的なものを」「おまえが決めていいんだ。どうする?」みたいな話術でフィリップに迫っていくバーナムにしびれます。

ショットグラスを手に男性ふたりがスマートに歌うのですが、これが何回見ても格好いい! 曲のリズムに合わせてグラスやウイスキーボトルを置いたり動かしたり、ハットや椅子、バーカウンターを使って盛り上がったりと、全部が音にはまっていて気持ちがいいんです。バーテンダーの男性も、めちゃめちゃいい雰囲気を出しています。初めて映画館でこのシーンを見たときは、「まじ、かっけー!」と震えました。あまりにも格好いいので、真似して自分でも歌ってみたんですが、そもそも2人の掛け合いなので、1人で歌うのは最初から無理がありました。あと、英語が早すぎて難しい(笑)!

普通ならせりふでやってもいいシーンを、互いの心理を音楽にのせて戦わせる感じがいい。全部をショーにしているんです。フィリップが入ったことで、何かが大きく回っていくと予感させる、バーナムのショーもこの先大きく飛躍していくんだろうなと感じさせてくれる歌です。

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撮影/黒澤義教

ぼくはもともと、男と男の約束とか、一緒に目標に向かってがんばるとか、そういうストーリーにすごく惹かれるんです。武士道とか、約束を守るとか、言ったことを曲げないとか、そういう日本人の美徳のようなものが好きで、大河ドラマも集中して見ちゃうくらいです。自分の主張を貫き通せるのはすごく格好いいですし、「The Other Side」では、それをスマートにさらっとやるので、気づいたときには「一本取られました!」となっていたわけです。

この話には続きがあって、実はフィリップは10%の報酬を何かあったときのためにずっと貯めていたんです。そして、劇場が全焼しバーナムが一文無しになってしまったとき、「この10%を使って」と差し出す。パートナーとして、フィリップがバーナムを信頼し、将来のこともしっかり考えていたことが分かります。だからこそ、ふたりの始まりである「The Other Side」の緊張感あるやり取りが生きるんです。

「グレイテスト・ショーマン」は予告動画を見たときから気になっていて、かなりはまった映画のひとつです。映画だからこそできるショーやサーカスの派手な映像は見ごたえがあるし、曲も名曲ぞろいでサントラも買いました。「This is me」や「Never enough」が有名ですが、ぼくはショーとしてもすごく楽しい「The Other Side」が一番好きです。

最近はいろんなミュージカルが映画化されています。半年前に紹介した「イン・ザ・ハイツ」も、前回紹介した「ジェイミー」も。「イン・ザ・ハイツ」の映画は歌が本当にうまくて、もしまた舞台に出られることがあったら、フェイクの付け方など参考にさせていただきたいところがたくさんありました。舞台と映画ではキャストも違うし、見え方も変わってきます。これからもいろんなミュージカルが映画化されてほしいです。映画もミュージカルも、相乗効果で盛り上がったら最高ですよね。

聞き手・道丸摩耶=産経新聞

♪今月のミュージカルソング

The Greatest Showman Cast – The Other Side (Official Audio)

東啓介(Higashi_Keisuke)

1995年7月14日生まれ、東京都出身。2013年デビュー。舞台『剣乱舞』など気舞台で活躍し、『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』『命売ります』『Color of Life』などの作品で主演を務める。近年はミュージカル界の新星として頭角を現している。2020年11月にはファーストソロコンサートも開催。2021年1月〜3月、NTV「ウチの娘は、彼氏が出来ない‼︎」にイケメン整体師・渉周一役で出演し話題に。 2021年3月〜4月ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』(神奈川・大阪・名古屋・東京公演)に出演、6月〜7月ミュージカル『マタ・ハリ』でアルマン役に再び挑み好評を博した。2022年秋に開幕するミュージカル『ジャージー・ボーイズ』にボブ・ゴーディオ役で出演が決定した。

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Information

ドラマ 「つまり好きって言いたいんだけど、」

東啓介さん、敏腕マネーシャー・加賀見修役で出演中!

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円城寺マキ・小学館/「つまり好きって言いたいんだけど、」製作委員会

テレビ東京系にて毎週水曜深夜0時30分放送
※動画配信サービス「Paravi」では毎週水曜夜9時より毎話独占先行配信中

原作:円城寺マキ『つまり好きって言いたいんだけど、』(小学館 プチコミックフラワーコミックスα刊)
脚本:梅田みか
監督:棚澤孝義、古林淳太郎、島田伊智郎
制作:テレビ東京、TBSスパークル

出演:大原櫻子、櫻井海音、佐藤江梨子、宮尾俊太郎、東啓介、石川瑠華、西村まさ彦 ほか

製作:「つまり好きって言いたいんだけど、」製作委員会

Stage Information

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ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』

脚本:マーシャル・ブリックマン&リック・エリス
音楽:ボブ・ゴーディオ
詞:ボブ・クルー
演出:藤田俊太郎

出演:中川晃教、花村想太、藤岡正明、尾上右近、東 啓介、有澤樟太郎、spi、大山真志 ほか

会場:日生劇場(東京)
製作:東宝/WOWOW

公演公式サイトはこちら

【Story】

はじまりはニュージャージー州の貧しい片田舎。
“天使の歌声”を持つフランキーは、成功を夢見る兄貴分のトミーとニックのバンドグループに迎え入れられる。早速3人での音楽活動をスタートさせるが、フランキーの歌声をもってしてもグループには未だ何かが欠けていた。
鳴かず飛ばずの日々が続く中、作曲の才能溢れるボブが加入する。フランキーの歌声に魅了されたボブは、その声のために曲を書きたいと思うのだった。しかし金もコネもない彼らを待っていたのは 過酷な下積み生活。そんな中でも彼らは自分たちの音楽を磨き、それぞれの才能を開花させていく。そしてついにボブの楽曲と4人のハーモニーが大物プロデューサーの目に留まった。彼らは「ザ・フォー・シーズンズ」としてレコード会社と契約し、《Sherry》をはじめとする全米ナンバー1の楽曲を次々と生み出していく。ヒット曲につぐヒット曲、長期にわたるツアーで、家族を顧みずに酒と遊びを繰り返す日々が続く。富も名声も手にしたはずの4人だったが、輝かしい活躍の裏では、莫大な借金やグループ内の確執、家族の不仲など、様々な問題が勃発し、彼らの固い絆を蝕んでいった。それらはやがて取り返しのつかない大きな軋轢となり、グループを引き裂くのだった。
成功と挫折。あまりに劇的な春夏秋冬を駆け抜けていく4人がその先で見たものとは―。

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