こんにちは!小林唯です。すっかり春の気配ですが、いかがお過ごしでしょうか。
僕はミュージカル『レ・ミゼラブル』の大阪公演に出演中です。大阪は僕の地元!そしてもちろん大阪では、僕のアンジョルラスを初めてご覧いただくお客様がたくさんいらっしゃるということになります。

会場の梅田芸術劇場は音の響きも違うので、この会場ならではの良さもいかしながら、初めてのお客様には新しく、既にご覧になっているお客様にはさらに進化したアンジョルラスを、僕の地元で感じていただければ幸いです。
全国ツアーでは、各劇場の個性を味わえるのも喜びの一つですが、梅田芸術劇場は会場の内装がとても素晴らしいんです。カーテンコールで舞台上から見る客席と天井のシャンデリアが素敵で、いつも見惚れてしまいます(笑)。
僕のラフな空間を皆さんと共有できたのがまさにGood Vibes!
2月には、このコラムのリアルイベント「小林唯のGood Vibes★Talk&Songs」が2日間・4公演にわたって開催されました。ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました!

歌だけでなく、トークも満載だったので満足いただけるか不安でした。司会も自分自身で行ったので、緊張した場面もありましたが、そんなときは客席にいらっしゃるお客様が楽しそうに笑ってくださっている顔をみると、すっと心が落ち着きました。会場のHakuju Hallは客席との距離が近く、お客様の表情がステージからもよく見えたんです。本当にみなさんのやさしさが伝わってきて、応援してくださるみなさんの存在が、僕にとってのホームなのだと改めて実感しました。

トークでは飾らない素の自分を見ていただこうと決めていました。初めてのイベントということで反省点もありますが、学びが多く、素の自分として、たくさんお話できたのが楽しかったです。僕のラフな空間を皆さんと共有できたのがまさにGood Vibesでした!
そして、このイベントでは、ミュージカル以外の曲にも挑戦したので、僕の歌声の変化を楽しんでいただけたのではないかと思います。イーグルスの「Desperado」は、いつものロングトーンとは違う歌い方だったので、とても印象に残っています。また、ミュージカル『美女と野獣』の「愛せぬならば」は、ビーストを演じていた頃の記憶がよみがえってきて……思い出のある役柄の曲をもう一度歌えるのも、こうしたイベントのよさだなと思います。

イベントには19日に山田健登さん、20日は石井一彰さんと、僕が大好きなおふたりがゲストとして駆け付けてくださいました。おふたりとも、お芝居への直向き(ひたむき)な思いを持っていて、人間性においても自分もこうなれたらなぁと尊敬しています。

健登は今回のイベントで一緒にトークをしていても改めて思いましたが、本当に純粋で〝いいヤツ〟。僕は、役者にはある種の純粋さが必要だと思っているのですが、まさに健登がそうです。『レ・ミゼラブル』でエポニーヌが命果てる場面でも、心から健登はマリウスとして悲しんでいるのが伝わってくるんです。ピュアな人は芝居でも嘘をつかないんですね。
アーティストとしても僕は彼のファン。CDもずっと聞いています。イベントでも、デュエットで彼が作詞作曲を手掛けた「わがままなBye Bye」を歌いましたが、歌詞も「実体験かな?」と思ってしまうくらいリアルでメロディも歌っていて気持ちよく、ゼロから自分の思いを具現化するという才能のすごさを実感しました。

カズさんは面白すぎます(笑)! 『レ・ミゼラブル』で最初にお会いしたとき、あんなにお美しいルックスなので実は少し近づきがたかったのですが、向こうから話しかけてきてくださって。とても気さくな方なんです。今回のイベントでも爆笑トークで嵐を巻き起こして去っていきましたが(笑)、芝居と歌に関してとてもまじめな方。イベントのときも、カズさんの楽屋を覗いたら、自分のリハーサルのときの動画を真剣に見返していらっしゃるんです! 本当にストイックですよね。
デュエットも初めてでしたが、一緒に歌っていてとても気持ちがよくて。特にCHAGE and ASKAの「LOVE SONG」はHAPPYな気持ちになれましたね。カズさんは、トーク力もそうですが(笑)、素敵な声質ですし、情熱的。歌っているときにピッと客席を指したり、所作が決まっててカッコいいんです。そういうところも、とても勉強になります!
魅力を挙げるとキリがないのですが、それぞれの自分にはない尊敬できる一面はおふたりから貰える何よりのGood Vibesです。ご一緒できて本当によかったです。感謝!
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■YUI’S Selection ーGood Vibes★SONG-
今回のGood Vibes Songは、ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の1幕ラストで歌われる「Climb every Mountain(すべての山を登れ)」です。久々の大阪公演で初心を思い出しこの曲を選びました! 僕にとって、この曲はGood Vibesなんてもんじゃありません。人生を変えた一曲ですから。18歳の時、劇団四季時代の大先輩である秋山知子さんが歌うこの曲を聴いて全てが始まりました。
♪Climb Ev’ry Mountain | From THE SOUND OF MUSIC
Music by Richard Rodgers, Lyrics by Oscar Hammerstein II, Performed by Peggy Wood
撮影(イベント)/吉原朱美
聞き手/塩塚 夢(産経新聞社)
■NEWS■
TBSラジオ「井上芳雄 by MYSELF」に小林 唯さんがゲスト出演!
放送日時:2025年3月23日(日)22:00~22:30
パーソナリティ:井上芳雄さん、ピアノ:大貫祐一郎さん
※詳細は番組HPへ
小林 唯(Kobayashi Yui)
1993年兵庫県生まれ。大阪市立咲くやこの花高校演劇科卒業。在学中に『サウンド・オブ・ミュージック』を観てミュージカルに感銘を受ける。2013年劇団四季研究所入所。同年9月に『コーラスライン』で初舞台を踏み、その後『キャッツ』(スキンブルシャンクス役)、『アラジン』(アラジン役)、『パリのアメリカ人』(アンリ・ボーレル役)、『美女と野獣』(野獣役)など数々の作品で主要な役を務める。2023年に退団後、ミュージカル『この世界の片隅に』に水原哲役で出演、さらに帝国劇場クロージング公演『レ・ミゼラブル』アンジョルラス役に抜擢。幅広い音域での高い歌唱力を武器に、今もっとも活躍が期待される若手スターのひとり。2025年8月・9月にシアタークリエにて上演するミュージカル『ジャージー・ボーイズ』に出演することが発表になった。
Stage Information
ミュージカル『レ・ミゼラブル』

作:アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク
原作:ヴィクトル・ユゴー
作詞:ハーバート・クレッツマー
オリジナル・プロダクション製作:キャメロン・マッキントッシュ
演出:ローレンス・コナー/ジェームズ・パウエル
翻訳:酒井洋子
訳詞:岩谷時子
製作:東宝
出演
ジャン・バルジャン:吉原光夫 / 佐藤隆紀 / 飯田洋輔
ジャベール:伊礼彼方 / 小野田龍之介 / 石井一彰
ファンテーヌ:昆夏美 / 生田絵梨花 / 木下晴香
エポニーヌ:屋比久知奈 / 清水美依紗 / ルミーナ
マリウス:三浦宏規 / 山田健登 / 中桐聖弥
コゼット:加藤梨里香 / 敷村珠夕 / 水江萌々子
テナルディエ:駒田一 / 斎藤司 / 六角精児 / 染谷洸太
マダム・テナルディエ:森公美子 / 樹里咲穂 / 谷口ゆうな
アンジョルラス:木内健人 / 小林唯 / 岩橋大
上演スケジュール
【東京】帝国劇場 2024年12月20日(金)初日~2025年2月7日(金)千穐楽
*プレビュー公演:2024年12月16日(月)~12月19日(木)
【大阪】梅田芸術劇場メインホール 2025年3月2日(日)~3月28日(金)
【福岡】博多座 2025年4月6日(日)~4月30日(水)
【長野】まつもと市民芸術館 5月9日(金)~5月15日(木)
【北海道】札幌文化芸術劇場hitaru 2025年5月25日(日)~6月2日(月)
【群馬】高崎芸術劇場 2025年6月12日(木)~6月16日(月)